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2019-01-18

【エスニック好きの夜更かし本】ゴールデンカムイ

こんにちは!

「台湾エスニック雑貨店」店長です。

1~2週間に1回、日本で言うまんが喫茶のようなお店で本を借りている店長ですが、ここ最近連続でレンタルしているのが「ゴールデンカムイ」というまんがです。こちらは、アイヌ民族が暮らす北海道が舞台となっている物語なのですが、ただ単にストーリーがおもしろいというだけでなく、台湾原住民ともいろいろと通ずる部分があり勉強にもなるので、ハマりにハマってしまっているのです。そんな訳で、今回の夜更かし本はこの「ゴールデンカムイ」をご紹介します。

どんなお話?ゴールデンカムイとは…

マンガ大賞や手塚治虫文化賞などに選出され、ここ最近ではアニメ化もされるほど、根強いファンを持つ「ゴールデンカムイ」ですが、その人気は日本だけにとどまることなく海外にも広がりをみせています。何とあの大英博物館で、今年5月23日から開催されるエキシビジョン「Manga マンガ」にも、この「ゴールデンカムイ」の出展が決定していて、公式サイトの告知ページには、主人公であるアイヌの女の子「アシリパ」が表紙となっています!

そして、肝心なこの物語のあらすじはというと…。

原作公式サイトより

舞台は気高き北の大地・北海道。時は、激動の明治時代後期。日露戦争という死線を潜りぬけ「不死身の杉本」という異名を持った兵士・杉本は、ある目的の為に大金を欲していた…。

一攫千金を目指しゴールドラッシュに湧いた北海道へ足を踏み入れた杉本を待っていたのは、網走監獄の死刑囚が隠した莫大な埋蔵金への手掛かりだった!!?

雄大で圧倒的な大自然VS凶悪な死刑囚!そして、純真無垢なアイヌの少女・アシリパとの出会い!莫大な黄金を巡る生存競争サバイバルが幕を開けるッ!

…と、こんな感じで始まります。主軸となる第1巻が最も重要で、これを読み終わると、続きが気になって気になって…というスパイラルに巻き込まれること間違いなしです。

日本と台湾の少数民族

以前はアイヌ民族について、あまり知るきっかけがなかったのですが、台湾原住民に興味を持ち始めてから、パイワン族のとんぼ玉を調べているとアイヌ玉にたどり着いたり、紋様について調べているとアイヌの民族衣装にたどり着いたりと、何かと縁を感じることが多くなってきたことが、この「ゴールデンカムイ」を読むきっかけとなりました。物語の中で、アイヌ玉を使ったタマサイ(首飾り)が登場する場面では、エムシと呼ばれる刀も登場するのですが、パイワン族にとっても刀ととんぼ玉は、三宝のうちのふたつに挙げられます。

民族と民族というのは、生活の場所は違えどいろいろな場面で通ずる部分があるもんだと、勝手にうれしくなってしまいました。

こうしたアイヌ民族の暮らしや文化だけでなく、本州とは全く違うとされる野生動物たちの生態など、今までまったく知らなかった事柄が事細かに表現されています。それから主人公のアシリパがつくる、ワイルドなマタギ料理もホクホク温かそうで和みます。

中国語では「黄金神威」。台湾でも発売中

台湾以外にも、ヨーロッパやアメリカなどで翻訳出版されている「ゴールデンカムイ」ですが、中国語のタイトルは「黄金神威」。日本では16巻まで出版されているそうですが、台湾では今のところ、13巻までです。電子書籍ではなく、どうしても紙で読みたい店長は、日本から取り寄せると送料が結構かかってしまうので、仕方なく悪戦苦闘しながら中国語版をレンタルして読み進めています。当たり前なのですが、これが全部中国語…。読むのに結構時間がかかるのですが、それがまた、ワクワク感を温存できるのでいいのかもしれません。ですが、ついに13巻まで達してしまいました!14巻が読めるまで、何を楽しみに生きていったらいいのか…と迷走中です。

「ゴールデンカムイ」には、ときどき暴力的なシーンや性的な表現があって、台湾では年齢制限が設けられている巻もあるのですが(店長は大好物です)、民族好きな方やサバイバル好きな方に、最もおすすめしたい作品です。また、変態や鍛え抜かれた肉体シーンもちょくちょく登場しますよ(こちらも店長は大好物です)。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。

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