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2018-08-17

蝶の村「茂林」と魯凱族(ルカイ族)

こんにちは!

「台湾エスニック雑貨店」店長です。

今回は、パイワン族とよく似たルカイ族の人々が多く住む「茂林」という村について、お話しようと思います。

「茂林」は、高雄の東にある山に囲まれた「蝶の村」。蝶というと春をイメージしてしまいますが、ここに集まる蝶たちは越冬のためにここを訪れるので、これから寒くなるという11月ごろからが見ごろになります。蝶の集団越冬が見れるのは、世界的にも珍しいのだそうです。

「茂林生態公園」には、1周約20分ほどのハイキングコースがあり(運動不足の私に優しい3分コースもあり)、そのすぐそばには蝶にまつわる紹介映画を無料で上映している「紫蝶3D視聴館」があります。

ひらりらと舞う蝶はなかなか止まってくれず、なかなかじっくりとは模様を見れなかったのですが、有名な「ルリマダラ」をはじめ、いろいろな種類が生息しています。かつては100万頭以上にものぼる蝶たちがこの地を訪れていたそうですが、自然災害や交通インフラの影響により、その数は激減してしまったそう……。しかし、近ごろでは住民たちによる蝶たちを守ろうという活動が盛んに行われるようになり、蝶の数は徐々に増えてきているそうです。

それを聞いて、なんだかうれしくなってきました。

ここ「茂林」は、ルカイ族が多く暮らす集落としても知られています。

民族の分け方は、居住地域や社会組織、衣装や言語などなど、研究者たちの比較研究によって行われます。ですが、その線引きの仕方はとても複雑で、ルカイ族はパイワン族とプユマ族を一括し、同系統の民族と考えられていた時代もありました。

プユマ族とは社会的組織が異なり、パイワン族とは世襲制の階級社会があるのは同じものの、言葉が異なります。そのルカイ族の中でも族群の分別があり「茂林」は「下三社」というグループになります。

大通り沿いには、こんなかわいらしい果物屋さんもありました。とにかく、クネクネとした山道や吊り橋の多い「茂林」…。

「生態公園」のさらに先には、「龍頭山」という渓谷があります。Uターンを描いた渓流の内側がちょうど龍の頭のように見える珍しいスポットです。

しかし、以前と比べるとだいぶ頭が小さくなってしまったので、このまま蛇になってしまいそうでした。

さらに奥地へと入ると、平たい石板を積み重ねたルカイ族の伝統家屋を見ることができる「多納」という集落へと道は続いています。

「茂林」へバスでアクセスする場合は、まず台南もしくは高雄方面から「旗山」というバスステーションへ向かいます。そこから出ている「H31」が「茂林生態公園」や「多納」を結ぶバスになりますが、1日3本しかないので誰かに載せてもらうか、タクシーのおじさんとチャーターの交渉をして向かう方がいいかと思います。

ぜひ足を運んでみてくださいね。

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