パイワン族とルカイ族がともに暮らす村「禮納里」とバーベキューごはん
こんにちは!
「台湾エスニック雑貨店」店長です。
今回は、パイワン族とルカイ族が共同生活を送る「禮納里」という村について、お話しようと思います。
「禮納里」という村は、きれいに区画整理された道路に、これまたきれいに家が立ち並ぶ新しい集落です。
今から約10年ほど前、モーラコット台風という大きな台風が台湾の南東部を直撃し、各地で甚大な被害をもたらしました。この「禮納里」は、その時に壊滅的な被害を受けた瑪家郷瑪家村、三地門郷大社村、霧台郷好茶村の3つの集落の人々が集まって暮らす村なのです。三角屋根の建物は似ていても、玄関や壁などいろいろな装飾が施されていて、それぞれが個性的です。
瑪家村と大社村はパイワン族の、そして、好茶村はルカイ族の集落です。「好茶村」って、なんだかかわいらしい名前ですが、かつては北大武山にあった集落で、より良い生活をと移転したのが現在の霧台郷にある好茶村です。「旧好茶村」、「新好茶村」と呼び分けています。
大通りには、好茶村のモニュメントがありました。そこには、ルカイ族の象徴である雲豹(ウンピョウ)がいます。かつて台湾にも、本当に雲豹がいたそうです。パイワン族の社会で雲豹の毛皮は、いちばん身分の高い頭目のみが着ることを許されていて、オランダとの貿易でも大きな報酬を得ていたそうです。しかし、ルカイ族の間で雲豹は神聖な動物で、決して狩猟はしなかったと聞いたことがあります。共通点の多い民族ですが、この点ではちょっと違うのかもしれません…。
休日の禮納里。
家の前でチクチクと刺繍をしているおばあちゃんや、ワイワイとバーベキューを楽しむ若者の姿を見かけました。
なんだか急にお腹が空いて、「瑪家穀倉」というおしゃれなレストランへやってきました原住民料理といえば、何といってもバーベキュー。直火で豪快に焼く香ばしいお肉を屋台で気軽に…というのもいいけど、落ち着いた雰囲気のレストランでのんびり食べるのも、これまた格別でした。
瑪家穀倉*屏東縣瑪家鄉瑪家村瑪卡札亞街1號
ここのお店は、休日のごはん時がちょっと混み合うので、時間に余裕をもって訪れたほうがよさそうですよ。
お店のすぐそばの壁には、太陽と百歩蛇の絵…、それから何かの言葉が書かれていました。これからますますにぎやかになりそうな禮納里。次回はカフェや民宿にも足を運んでみたいです。